欠点や弱点があるからこそ、応援される

 

「積極的な接客とかできないし」

「同伴組むの苦手だし」

「そもそも可愛くないから需要ないし」

 

本当は一生懸命がんばりたいのに

欠点ばかりに目がいってしまい

自分に自信が持てなくて

なかなか思うようなホステスライフを送れていない貴女へ。

  

今朝、いつも行く近所のコンビニに行ったのですが

そのときレジにいた店員さんの接客が心に響いたので、そのときのエピソードを。

 

その店員さんは男性で

恐らく50代半ばから後半の、自分の父親ぐらいのご年齢の方でした。

今日初めて見たので、恐らく入ったばかりの新人さんです。

 

まず「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」に覇気があって、

そのおかげか店内の雰囲気が良く、いつも行っているコンビニとは思えないほどでした。

そしてこれはたまたまだと思いますが、その時間帯にしてはいつも以上に店内にいる人も多かったです。

 

いつもより人が多くいたので、必然的にレジも混みます。

その新人のおじさんは、まだ慣れていないのか、ものすごくテンパっていました。 

商品を丁寧に袋に入れようとするのですが、入れる順番を間違えてしまったり、向きが逆になってしまったり。

結果的に時間がかかっていました。

 

私自身も皆さんも経験があると思うのですが、コンビニの待ち時間って実際よりも長く感じます。

時間にしたらほんの数分程度なのに、コンビニのレジ待ちとなると皆さん時間に対してシビアになります。

 

そんなお客さんの「空気」を察してか、そのおじさん店員は余計に焦っていました。

 

焦れば焦るほど、目の前のお客さんの顔色は険しくなるし、早くやろうとすればするほど、焦ってミスをしてしまうし。

明らかに悪循環に陥っていました。

 

そんな中、ようやく自分の順番が回ってきました。

そしておじさんを目の前にして、時間がかかっている理由がわかりました。

 

右手が震えていたんです。

 

精神的に焦っていることで一時的に震えてしまっているのか。

何かの病気で震えが止まらないのか。

 

恐らく後者だったと思います。

左手は全く震えていなかったので。

 

おじさん店員は、その震える手を使いながら一生懸命、商品をレジ打ちして袋詰めしていたんです。しかも一人で。

 

店員さんは他にもいましたし、新人なら慣れるまでは傍でフォローしてあげるとか、身体が不自由ならやはりサポートしてあげるとか、そういった店側の配慮はありませんでした。

 

そんな周囲のサポートがない中で、そのおじさん店員は一人で頑張っていました。

自分のせいで周囲に迷惑をかけてしまっている。

でもそこで逃げずに、いま自分には何ができるかを考えて、

できることを誠意を込めてやる。

 

それがきっと「接客時の挨拶」だったのです。

 

その潔い気持ちが接客の言葉に乗っかっていたからだと思います。

何か響いてくるものがありました。

 

得意じゃないから。

苦手だから。

「やらない理由」を探して挑戦しようとしない。

 

挑戦しないからずっと苦手なまま。

苦手なままだから自信も持てない。

自信がないから仕事も面白くない。

 

心当たりはありませんか?

 

せっかく銀座という一流が集う街で

ホステスという職業を選択して

ここまで辞めずに続けている

素晴らしい貴女がいるのに

とても勿体ないと思います。

 

苦手だからやらないのではなく

今の自分にできることは何なのかを自分の頭で考えて

それを精一杯やる。

別にそれが「挨拶」であってもいいんです。

 

どんな挨拶をすれば

お客様はいい気分になれるだろう

自分を覚えてもらえるだろう

そんなことを考えながら挨拶を繰り返していけば、必ず誰かが気付きます。

 

銀座でお飲みになるお客様は

常日頃から多くの方と接する機会があります。

つまり「挨拶」の数も多いです。

 

そこで貴女の挨拶が誰よりも気持ちの良いものであったとしたら

それだけで貴女が印象に残るでしょう。

たとえ積極的な接客が苦手であったとしても、可愛くなかったとしても、

そんなこと他の部分でいくらでもカバーできます。

 

最初に気持ちの良い挨拶があったとしたら

たとえその後の席での会話の切り口が掴めなかったとても

もしかしたらお客様から会話を広げてくれるかもしれません。

 

貴女の健気な姿に感化されて

むしろ弱点や欠点があるからこそ 

きっと誰かが応援してくれます。

 

ドラマやアニメのヒーローだってそうじゃないですか。

欠点や弱点があるから、余計に応援したくなるんです。

 

おじさんの行動のおかげでそのことに気がつくことができた。

だから腐らず、諦めず、自分の信じた道を進み続けようと改めて思いました。

おじさん、ありがとう。

 

貴女も私もお互いに応援される人を目指して、今日も一日頑張りましょう。